包丁を研ぐ砥石について

包丁を研ぐ砥石について


砥石は切れ味の回復のため刃物を研磨する道具で、砥粒、母材、気孔によって構成されています。刃物とぶつかり合って石の中の砥粒と母材が削られ、削られた砥粒が刃物の削りくずと混じって研ぎ汁となり、石の中の砥粒とともに効果的に刃物を削るのが「研ぐ」という作業です。石は砥粒の硬さや母材の硬さ、母材内の気孔の多さによって硬軟、刃の当たり具合、減り具合などが異なります。天然のものと人造のものがあり、天然ものの材料は主に堆積岩や凝灰岩で、荒砥は砂岩、仕上げ砥は泥岩から作られます。人造のものは19世紀にアメリカ合衆国で製造され、均一な品質と入手しやすいことから、現在では広く用いられています。砥粒の大きいものから荒砥、中砥、仕上砥に分かれ、JIS規格によってそれぞれ粒子の大きさが決められています。荒砥は刃欠けなどの修正や、刃の形の変更の場合に使用します。中砥は一般的な刃先の微調整やしっかりした刃先を作る時に使います。一般的にはこれで十分ですが、細かい傷が残っているので、更に仕上げ砥で研ぐと完璧です。仕上げ砥は中砥でできた細かい傷を除くためのもので、最終仕上げに使用されます。使用後の包丁にいつも仕上げ砥をかけると刃先の強度が更に上がります。その他、仕上げを行った上に、更に繊細な仕上げを行う超仕上げ砥があります。
包丁との相性も重要です。ハガネ系の包丁は硬いので、硬い石を使用するとしっかりした刃が付きます。軟らかい石でも研げますが、表面が削られて凸凹になるため、表面の直しを頻繁に行う必要が出てきます。コバルト合金鋼、白紙鋼、炭素鋼などはセラミック系のものが向いています。ステンレス鋼の包丁は比較的硬度が低く、粘りがあり、研ぎ汁のよく出る砥石がお勧めです。セラミックの包丁は硬度が非常に高いのでダイヤモンド砥石が必要ですが、刃欠けや刃こぼれの修正は手間がかかり、メーカーに研ぎ直しを依頼する方が無難です。家庭用には中砥だけで十分ですが、刃先の強度を上げ、料理の味を良くするために仕上げ砥も希望するなら、中砥と仕上げ砥のコンビになっているものが手軽でお勧めです。一般的に初心者向けでは荒砥は不要で、中砥の番手は#800~1000、仕上げ砥は#3000が適当です。中級者の洋包丁では荒砥が#320、中砥#1000、仕上げ砥#3000、和包丁では荒砥が#400で後は洋ものと同じです。上級者では荒砥が#600や#1200で、中砥が#2000、仕上げ砥が#4000、超仕上げ砥が#6000以上となっています。

 

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